フィリピン規格のACコード対応について

2025/11/09 | 一般

≪フィリピンにおける強制認証制度について≫

時折、フィリピン規格のACコードのお問い合わせ、ご相談をいただきますので、今回は弊社にて現時点で把握している内容をご紹介させていただくことにしました。内容はもしかしたらアップデートされている部分があるかもしれませんが、その折にはご指導ご指摘たまわりますようお願い申し上げます。

フィリピンでは、特定の製品に対する強制認証制度が設けられており、国内外の製造業者に対してそれぞれ異なる認証が求められます。国内製造業者はPSマーク認証、海外製造業者はICCマーク認証が必要です。対象製品は、いずれかのマークを製品に表示しなければなりません。この制度は、フィリピン通商産業省(DTI)傘下の製品規格局(BPS)が管轄しています。

◆ICCマーク認証について

ICCマーク認証は、輸入品に対する「輸入商品許可書制度(Import Commodity Clearance: ICC)」に基づく認証です。強制認証対象品は通関時にICCマーク認証の確認が行われるため、輸入業者は事前に取得が必要です。また、対象外製品についても「非該当証明書」の取得が求められます。

◆申請手続き

ICCマーク認証の申請は、輸入業者または現地代理人がフィリピン国家単一窓口(NSW)を通じて行います。申請には以下の書類が必要です:

  • NSW申請書
  • 製品状況を説明する資料
  • 取扱説明書
  • 試験レポート(CBレポートまたはBPS指定試験機関の試験結果)

適合製品にはICC証明書が発行され、証明書取得後に輸入業者はBPSからICC標準シールを購入し、製品の梱包に貼付します。

◆課題と注意点

  • 認証取得費用は欧州認証より割高という情報があります。
  • 手続きが複雑で時間がかかるため、対応可能なメーカーが限られています。
  • 台湾や日系メーカー、中国・香港メーカーでも対応事例が少ないことが報告されています。

フィリピンへの製品輸出を検討する場合、事前の十分な準備と専門家のサポートが推奨されます。ACコードにおいては、各社様により対応手法が異なりますので、この場では過去の事例は割愛させていただきますが、何かご相談ございましたら、お気軽に弊社営業担当あるいは、弊社HPまでお問い合わせください。

 

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